地上202メートルの無料展望室から東京の街を一望できる「東京都庁」

東京都庁の歴史
東京都庁は、日本の首都・東京都の行政を担う中枢機関であり、本庁舎は新宿区にあります。政策の立案や事業の運営など、東京都の行政機能を集約した、日本有数の大規模な官公庁施設です。
東京都庁の歴史は、1943年に東京府と東京市が統合され、現在の「東京都」が発足したことに始まります。旧都庁舎は1957年に千代田区丸の内に設置されましたが、人口の増加に伴い行政機能が拡大し、庁舎が手狭になったため、新たな庁舎の建設が検討されました。
その結果、現在の西新宿に新庁舎が建設され、移転が行われました。

東京都庁の建築とデザイン
現在の東京都庁舎は、世界的に有名な建築家・丹下 健三氏によって設計されました。丹下 健三は建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を、日本人並びにアジア人として初めて受賞した建築家です。

東京都庁舎は以下の3つの建物から構成されています。
- 第一本庁舎
- 第二本庁舎
- 東京都議会議事堂
なかでも第一本庁舎は、高さ243メートル、地上48階・地下3階の規模を誇る印象的な建築物で、わずか約3年で完成したことでも知られています。完成した1991年当時は、日本で最も高い建物でした。

現在では東京の象徴的な建築物としてだけでなく、ポストモダン建築の傑作として世界的にも知られています。映画のロケ地としても有名で、『ゴジラ』シリーズでは東京都庁が破壊されるシーンが描かれました。

デザインの特徴
- 丹下健三の設計は、後期ゴシック様式を基調としつつ、現代的かつ機能性に優れたデザインとなっています。第33回建築業協会賞(1992年)受賞。
- 第一本庁舎は2棟がツインタワーのようにそびえ立ち、パリのノートルダム大聖堂を思わせる荘厳な外観が特徴。
- 外壁は二種類の濃淡がある花崗岩(かこうがん)が使用され、実際の窓枠よりもさらに細かいデザインに見せています。和風の格子戸を思わせる意匠でありながら、情報集積回路のような先進的な印象も与えるデザインです。

都庁の内部について
- 各フロアは行政機関が入っているほか、都民情報ルームや展望室などの一般開放エリアがあります。
- 地下にはレストランやカフェがあり、職員や来庁者に利用されています。
都庁展望室の魅力
東京都庁には無料で入場できる展望室があり、東京を一望できる観光スポットとして人気です。東京都が提供する展望室のWEBアプリでは、展望室から見える景色が解説されていますので、興味がある方はご覧くださいね。
展望室の基本情報
- 場所:第一本庁舎45階
- 高さ:202メートル
- 入場料:無料
見どころ
- 晴れた日には西方向に富士山が見えます。
- 新宿副都心の高層ビル群や、東京タワー、東京スカイツリーまで望めます。
- 夜景は特に美しく、無料で楽しめる夜景スポットとして人気があります。
三脚などを使用した写真撮影は禁止されていますので、ご注意ください。



展望室の営業時間や混雑状況については、以下の公式サイトからチェックできます。お出かけ前にこちらもご確認くださいね。
プロジェクションマッピング事業
東京都庁ではプロジェクションマッピング事業が実施され、都庁第一本庁舎をスクリーンにしたプロジェクションマッピングが、年間を通して上映されています。この展示は「最大の建築物へのプロジェクションマッピングの展示(常設)」として、ギネスブックに認定されています。
プロジェクションマッピングの上映内容やスケジュールについては、こちらの公式サイトに掲載されています。
東京都庁の役割と行政機能

東京都庁は、日本最大の自治体である東京都の行政機関として、人々の暮らしと命を守る様々な役割を担っています。
役割と機能
- 東京都知事や副知事、各局長が執務する本庁舎
- 都議会が開催される議会議事堂
- 都民向けのサービス窓口や展望台を備えた公共施設


まとめ
東京都庁は、行政機関としての重要性に加え、建築的な価値や観光資源としての魅力も兼ね備えています。特に45階にある無料展望室から望む景色は圧巻です。ぜひ、新宿に来た際には東京の街並みを見に訪れてくださいね。
アクセス
東京都庁
東京都新宿区西新宿2丁目8-1
入館料:無料
- 都営地下鉄大江戸線「都庁前駅」直結
- JR「新宿駅」西口から徒歩約10分