東京

郵便局の歴史と新しさが共存する商業ビル「KITTE丸の内」

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東京駅丸の内駅舎の隣にある「KITTE丸の内」

日本のモノづくりや日本文化を伝えるショップが入る

東京駅丸の内駅舎のすぐ隣にある建物、KITTE丸の内。地下1階から地上6階まで7つのフロアには、日本のモノづくりへのこだわりや日本ならではの楽しさ、美味しさなどを伝えるショップ&レストランが入っています。

KITTE丸の内の外観
KITTE丸の内の入口

「KITTE丸の内」の概要

東京中央郵便局を保存・増築したプロジェクト

「KITTE丸の内」は、東京中央郵便局を保存・増築して「KITTE」という新しい商業施設へとリノベーションされたものです。この内装デザインを手がけたのは日本を代表する建築家の一人、隈研吾さんです。

  • 東京中央郵便局の竣工:1931年
  • 「KITTE丸の内」の竣工:2012年
  • 設計者:吉田 鉄郎
  • 商業施設内装デザイン:隈研吾建築都市設計事務所

各フロアのこだわり

「Feel JAPAN」というテーマに沿ってデザイン

「KITTE」各フロアは、1階は北海道旭川市のサクラ材、2階は愛知県西三河地方の三州瓦、6階は福岡県久留米市のナラ材など、日本各地でつくられた素材を仕上げ材として使うことで全国各地を「つなぐ」ことが意図されています。また、「Feel JAPAN」というテーマに沿って、内装の仕上げ材には木材や瓦、織物、和紙など日本古来から使われている素材が多用されています。

  • 地下1階:和紙を大胆にあしらった空間
  • 1階:北海道旭川市のサクラ材を用いた空間
  • 2階:瓦を用いた空間
  • 3階:織物を用いた空間
  • 4階:金属塗装を用いた空間
  • 5階:クリ材を用いた「繊細な線でできた木の空間」
  • 6階:ナラ材を用いた「柔らかい木の空間」

1Fの美しいアトリウム

5階までの開放的な吹き抜け空間

1Fのアトリウムに立って眺めてみると、建物は三角形の形をしていて5階までの開放的な吹き抜けになっています。天井から差し込む太陽光が美しい反射を生み出しています。

KITTE丸の内1Fからの眺め
KITTE丸の内1Fからの眺め
KITTE丸の内1Fからの眺め
KITTE丸の内1Fからの眺め

太陽光発電パネルやヒートポンプ空調などでCo2排出削減

トップライトには太陽光発電パネルが設置されており、ソーラー発電を行うだけではなく強い直射日光も和らげてくれます。また、冷暖房には地中熱を利用したヒートポンプ空調が採用され、CO2排出削減の取り組みも考えられています。

KITTE丸の内1Fからの眺め

旧東京中央郵便局にあった柱の面影

KITTE丸の内の床

アトリウムの床を見ると八角形の模様がありますが、これは旧建物にあった柱の面影を残したもの。東京中央郵便局では、特殊な形状の敷地に対応するために八角形の断面をした柱が使用されていました。今もそれを活かして、柱の形のデザインが残されているのが素敵です。

4階の旧東京中央郵便局長室

床やガラス窓などは当時の様子を再現

4階には旧東京中央郵便局長室を復元した部屋が無料で公開されており、床やガラス窓などは当時の様子を極力残して再現されています。

旧東京中央郵便局長室
旧東京中央郵便局長室

窓からは間近に東京駅を見ることができ、昔の郵便局長さんはこの窓からこうして東京駅を眺めていたのかな…と、タイムスリップした感覚を味わうこともできます。

旧東京中央郵便局長室からの眺め
旧東京中央郵便局長室から見える東京駅
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手紙を書くためのスペースも準備

旧東京中央郵便局長室

また、この場所では手紙を書くためのスペースも準備されています。(この場所ではハガキや便箋などは販売されていないので、ご自分で準備する必要があります)

1階には東京中央郵便局があり、道路傍にはポストもありますので、書き終わったらそこから手紙を出してくださいね。

2階と3階のインターメディアテク

東京大学に所蔵されている資料を無料で公開

KITTEの2階と3階には、インターメディアテクというミュージアムが併設されています。ここは日本郵便と東京大学の産学協働プロジェクトで、東京大学に所蔵されている膨大な資料が無料で一般公開されています。展示ケースや陳列棚などは東京大学から持ってきたものを使用しているそうです。

インターメディアテク
インターメディアテクの展示室
インターメディアテクの展示室

学術標本など多彩な展示が楽しめる

東京大学のキャンパス内におかれていた学術標本や什器などが惜しげもなく展示されている、なんとも素敵な空間です。自由に散策したり、展示物を見たり、説明書きを読んだりと自分のペースで展示を楽しむことができます。

インターメディアテクの展示室
インターメディアテクの展示室
インターメディアテクの展示室

屋上庭園 「KITTEガーデン」

東京駅舎が間近に見える絶景スポット

天気が良い日におすすめなのは屋上庭園「KITTEガーデン」です。屋外のテラスからは東京駅舎が間近に見える絶景スポットとなっています。

屋上庭園 「KITTEガーデン」
屋上庭園 「KITTEガーデン」からの眺め
屋上庭園 「KITTEガーデン」

東京駅周辺のビル群と屋上庭園の芝生のコントラストも美しく、ベンチもあります。気候が良い日はここでゆっくりするのも良いですよ。

日没後は東京駅がライトアップされて美しい

「KITTEガーデン」から見えるライトアップされた東京駅

日没後は東京駅がライトアップされた美しい姿を見ることができます。ここはわたしの大好きな場所のひとつです。

お腹が空いたらレストランへ

ランチタイムやディナータイムでお腹が減ったときには、KITTE丸の内の中のレストランに行くのもおすすめ。和食を中心に、ビアレストランや中華料理など幅広いお店が入っています。ここではまずその中から1店舗、おすすめのお店をご紹介いたします。

高級炊飯ジャーで炊き上げられた炊き立てご飯が楽しめる

象印といえば水筒(マホービン)が有名ですが、象印食堂 東京店では高級炊飯ジャー「炎舞炊き」で炊きあげられた、炊き立てのごはんがおかわり自由でいただけます。

象印食堂 東京店の店内

「ごはんのおいしさ、再発見」というキャッチコピーのもと、象印ではかまど炊きのおいしいご飯を炊飯ジャーで再現し、食事の主役になりえるおいしいご飯を提供しているそうです。

店内にもいくつもの炊飯ジャー「炎舞炊き」が並び、お米や炊き方の異なるご飯の食べ比べもできますよ。

象印食堂 東京店のメニュー 象印御前(鯛茶漬け付き)

わたしが伺った時にはランチの時間帯だったので、ランチメニューの中から象印御前(鯛茶漬け付き)をいただきました。左側の小鉢に盛られた真鯛の薄切りは、後でご飯の上に乗せて鯛茶漬けとしていただくことができます。

象印食堂 東京店の店内

店内は木目と象印のテーマカラーである青を貴重とした明るいデザイン。大きな窓からは東京駅を見ることもできます。

お料理ももちろん美味しかったのですが、やはり炊いたお米そのもののおいしさが印象に残りました。時期によって提供されるお米の種類が変わるそうですので、お店の方に確認しながら色々と食べ比べをしてみるのはいかがでしょうか?

おまけ

1Fには「ぽすくま」の銅像が

東京中央郵便局

「ぽすくま」は2012年のグリーティング切手を作った際に誕生した日本郵便のオリジナルキャラクターです。郵便局員の姿をした可愛いくまさんが、丸型のポスト風の台座の上に座っています。KITTEの1Fエスカレーター付近で見ることができますよ。

「KITTE 丸の内」へのアクセス

いかがでしたか?建物の美しさはもちろん、ミュージアムやショップ、カフェやレストラン、そして屋上庭園もあって楽しみどころが満載な「KITTE 丸の内」。東京駅のすぐ隣でアクセスも良く雨の日でも楽しめるのも魅力的です。近くに行った際は、ぜひ足を運んでみてくださいね。

KITTE丸の内

東京都千代田区丸の内二丁目7番2号

  • 丸ノ内線「東京駅」より地下道直結
  • JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約1分
  • 千代田線「二重橋前<丸の内>駅」より徒歩約2分
  • JR京葉線「東京駅」より徒歩約3分
  • 三田線「大手町駅」より徒歩約4分
  • JR「有楽町駅」より徒歩約6分
  • 有楽町線「有楽町駅」より徒歩約6分
ABOUT ME
Ruby
Ruby
Web Designer / Photographer
東京在住、WEBデザイナー&フォトグラファーのRubyです。日本各地に出かけて心に留まったものを写真に収めています。 日本の美しさ、日本の素晴らしさをもっと世界に広めたい、そんな想いでブログを始めました。旅行の時にぜひ立ち寄ってほしい観光スポットや建築、カフェ、ホテルなどをご紹介します。
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