避暑地としての軽井沢の歴史と旧軽井沢エリアの教会めぐり
避暑地として軽井沢を発見した人物
今では夏の避暑地や別荘地として知られる軽井沢。夏になると多くの人々がこの地を訪れ、爽やかな気候の中で心地よい時間を過ごし、それぞれの場所へと帰っていきます。
そんな軽井沢を「日本の避暑地」として広めたのは、カナダ人宣教師 アレキサンダー・クロフト・ショー でした。

ショー氏は英国国教会の宣教師で、1886年の夏に初めて軽井沢を訪れます。そのとき、澄んだ空気と豊かな自然に深く魅了され、わずか2年後には自分たちの別荘を建てました。その後、彼の友人である宣教師たちも次々と軽井沢に別荘を構え、やがて日本人の間にもこの地の魅力が広まりました。こうして軽井沢は、避暑地・別荘地として知られるようになっていったのです。

軽井沢には、今もなおキリスト教の文化と精神が息づいています。自然を大切にし、清潔で穏やかな町を守り続けること。軽井沢では初期の頃から深夜営業や風俗営業が禁止されており、その文化的な精神が現在の落ち着いた町づくりにもつながっています。
また、軽井沢には地域に開かれた「キリスト教会」が数多くあり、今も毎週日曜日にはミサや礼拝が捧げられています。この記事では、そんな軽井沢の教会にまつわる観光スポットや、周辺の見どころをご紹介します。
チャーチストリート
旧軽井沢の銀座通りを歩いていると、道の途中で「チャーチストリート」が現れます。この建物内の通路は「聖パウロ教会」へと続く通り道になっており、建物全体はショッピングモールになっていて、ショッピングやグルメを楽しむこともできます。

カフェやショップなど、多彩なお店が入っているのでお散歩のついでに立ち寄るのもおすすめです。現在、営業している最新のお店情報は公式サイトでチェックしてみてくださいね。

こちらはチャーチストリート1階にある「ボン・オーカワ 軽井沢チョコレートファクトリー」。軽井沢に本拠地を持つ、チョコレートとラスクの専門店です。

ベルギー産の良質なチョコレートを使ったチョコレートと、サクサクの口当たりのラスクが一押し商品ですが、中でも人気の商品は「チョコレートボール」という一口サイズのチョコレート。
マカダミアナッツをチョコレートでくるんだチョコレートボールで、一口サイズながら食べ応えもしっかりあります。10種類以上の味が展開していて、それぞれの味が楽しめるだけではなく、パッケージの色やイラストもそれぞれ異なっていてお洒落。1箱あたり7粒入りで箱のサイズも小さいので、持ち運びやお土産にも良さそうです!

今回、わたしは「ビター」と「キャラメル」を購入しました。口にほおばると、なめらかなチョコレートと香ばしいマカダミアナッツが掛け合わさって、とても美味しかったです!

HOTEL KARUIZAWA CROSS

チャーチストリートの2階には「HOTEL KARUIZAWA CROSS」というホテルが入っています。既存の商業施設をリノベーションし、1部屋1部屋、異なるデザインで作られている素敵なホテルです。軽井沢の中心地へのアクセスも良好。わたしも一度、宿泊したことがあるのですが、とても居心地の良いホテルでした。興味がある方は、公式サイトや宿泊サイトをチェックしてみてくださいね。
軽井沢聖パウロカトリック教会

チャーチストリートの通路を通り抜けた先にあるのが「軽井沢聖パウロカトリック教会」です。この教会は1935年にイギリス人ワード神父によって設立された教会。商業用に建てられた教会ではなく、宣教師たちの祈りと礼拝が捧げられてきたカトリックの教会です。建築は、帝国ホテルを監修したアントニン・レーモンドが設計したことでも有名です。
軽井沢ショー記念礼拝堂
旧軽井沢の銀座通りをさらにまっすぐ進むと、軽井沢を避暑地として世に広めるきっかけとなった宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーが建設した礼拝堂があります。写真奥に見えるのが礼拝堂で、手前にはショーの銅像が設置されています。

軽井沢を訪れる人々の憩いの場として、日中は礼拝堂が開かれており、礼拝堂の中も自由に入ることができます。毎週日曜日にはキリスト教の礼拝が捧げられており、不定期ではありますがチャペルコンサートなどのイベントも行われているようです。詳しくは以下の公式サイトをチェックしてみてくださいね。
ショーハウス記念館
礼拝堂の脇にある小道を進んでいくと、奥にはアレキサンダー・クロフト・ショーが初めて軽井沢に建てた別荘を復元した「ショーハウス記念館」が建っています。この建物が「軽井沢の別荘」を生み出すもととなったとも言える、軽井沢の別荘、第一号です。


建物は復元されたものですが、当時の様子が伝わるような家具も配置されています。ショーは軽井沢を「屋根のない病院」と呼んだと言われています。夏になると家族でこの場所を訪れて、療養生活を送ったことが窺えます。
建物の入館料は無料で、開館中は建物の中にも入ることができます。別荘らしい居心地の良い空間となっていますので、ぜひご自身の目でも確かめてみてはいかがでしょうか?
まとめ
避暑地としての軽井沢を発見したショー宣教師の礼拝堂や、チャーチストリートなど、キリスト教の精神や文化が今なお息づいている軽井沢。まだまだ魅力的なスポットがたっぷりありますので、別の記事でご紹介したいと思います!

